2016/02/19
YMOTOHASHI
2016/11/15 更新
スタッドレスタイヤの寿命は、私達の命に関わる重要な要素です。まだ使えそうと考えていて思わぬ事故を起こしてしまえば、タイヤ代を節約しても多大な代償を払いかねません。取り返しがつかなくなる前にスタッドレスは3シーズンを寿命として新しく買い替えましょうね。
スタッドレスタイヤは性能を発揮できるかどうかの目安があります。
しっかりと確認して万全の状態で冬を過ごしたいですね。
スタッドレスタイヤの寿命は大きく二つの観点から当然寿命があります。
使用限界を見極めるには大きく下の二つを確認することが大切です。
まず一つ目はスタッドレスタイヤの摩耗(減り方)の寿命と
そして二つ目は製造年数の寿命です。
新品時から約1/2まで減ると「プラットホーム」と言われる部分がありますので、そこまで減るとスタッドレスタイヤとしての効力は失い寿命となります。
減り方については乾燥路面での減り方と雪道での減り方が違うので何キロ走るとどれだけ減るかは使用条件によって違うのでここでは省略させていただいます。
プラットホームの目印
この矢印の先にプラットホームがあります。
プラットホームの写真
タイヤの溝とプラットホームが一緒になるとスタッドレスタイヤの寿命です。
スタッドレスタイヤは残溝1/2まで
「プラットホーム」は冬用タイヤとしての使用限度を示すサインで、新品タイヤが50%摩耗したことを示す段差です。「プラットホーム」が露出した場合、冬用タイヤとして使用することができなくなります。「プラットホーム」が露出した状態で冬道を走行した場合、氷上でのブレーキ性能悪化や雪路・シャーベット路での走行でスリップの可能性が高まります。
参考までにスタッドレスタイヤのスリップサイン
溝の中にうっすらとした出っ張りがあります、これスリップサインです。
プラットフォームとの違いが分かるでしょうか?
スリップサインと同じまで減るとタイヤ自体としては使えない状態です。
保安基準不適合です。
スタッドレスタイヤとして約1/2まで減ると寿命ですが、上記画像のスリップサインまでは夏タイヤとして使用することも可能です。ただ通常の夏タイヤと比べるとスタッドレスタイヤはゴムが柔らかい為に制動距離は長くなるので運転には注意が必要です。制動距離の他にカーブを曲がるときや雨天時もより注意が必要です。
それでは二つ目の使用できる年数ですが、諸説ありますが目安としては製造年数より3、4シーズンが寿命と考えられます。ゴムの硬化が進み、圧雪路などの雪道ではそれほど性能の劣化を感じませんが、アイスバーンになると新品時と比較した際に停止可能距離が全然違います。硬化の仕方は保管方法や気象条件などにより違いはあるものの3、4シーズンで寿命と考えていいと思います。もちろん履けないことではないですが、地域や使用方法、雪がどのくらい降るかによっても違います。万が一を考えると早めに買い替えた方がその代償は少なくて済むと思います。
タイヤの製造シリアルナンバー
製造年から3、4シーズンくらい使用するとゴムが硬化していき、アイスバーンでの性能が著しく低下し停止距離が新品と比較するとかなり伸びてしまいます。
硬度計です。
タイヤ屋さんなどで持っている場合がありますので、ご自身のタイヤを持ち込んで相談してみると計測してくれます。
スタッドレスタイヤの硬さをチェック
製造年数の説明もあり、実際に硬さをチェックしていますので、とても参考になります。
スタッドレスタイヤは材質のゴムが柔らかく出来ているので、保管の仕方で性能や寿命が違ってくると云われます。
そしてスタッドレスタイヤを保管している時期は夏をまたぎます。夏の高い温度や湿度、強い紫外線はゴムの劣化に影響する大敵です!
またスタッドレスタイヤの寿命も3~5年といわれます。走行距離にもよる話ですが、もし良い保管の仕方で5年使えた場合、保管の仕方がが悪くて3年で交換した場合、それぞれを10年間比べると1セット分多く購入するかしないかの違いがでます。
次のシーズンに性能を維持していく為にも、タイヤの寿命を長持ちさせる為にも、しっかりと保管は行いたいものです。
まずはシーズン終了後に外したスタッドレスタイヤをきれいに洗浄することです。汚れたままでは、ゴムの劣化やホイールの錆・腐食に繋がります。基本は水洗いでいいですが、ホイールは洗剤やケミカル剤を使用してもいいですが、タイヤに付着したままだとゴムを劣化させる原因となるので、よく水で洗い流してください。
また、保管前のタイヤ保護剤やツヤ出し剤の使用もやめた方がいいです。ゴムを劣化させ寿命を早めてしまいます。
洗った後はよく乾燥させます。濡れたままだとゴムを傷めてしまいます。
手間をかけられる方は、マイナスドライバーなどで異物や小石の除去を行い、合わせてタイヤの異常がないか確認を行うとベストです。
方法のひとつめですが、ビニール袋に入れることです。タイヤ購入時や交換した際に入手できると思います。ビニール袋に入れることで、「直射日光」や「紫外線」、「雨風」、「ゴムの劣化」を防いでくれます。
ふたつめは市販のタイヤ専用カバーです。ホームセンターや量販店、100均などで売っています。市販のタイヤ専用カバーは遮光性や防水性に優れているのでタイヤの劣化を抑える事が出来ます。特に屋外保管の場合は4本まとめると、中がわかりにくくなるので盗難のリスクも多少は効果があると思います。
4本まとめて入れる市販タイヤ専用カバー例
タイヤは結構なスペースをとりますので、保管場所には苦慮しますよね。
良く云われることは、「風通しの良い、日陰の場所」で保管する。
出来るだけ湿度や直射日光を避けるように保管には工夫したいところです。
また最近では、一部の自動車ディーラーやタイヤショップなどでは
「タイヤ保管サービス」をしているところもあります。
大抵は有料のサービスですが、お店によっては自店でタイヤ購入した人へ無料サービスで対応しているところもあります。
「自宅に保管スペースがとれない人」、「タイヤ交換時の運搬がしんどい人」には有効なサービスですね。興味ある人は近所のお店に確認してみてはいかがでしょうか。
タイヤ保管サービスの倉庫イメージ
これは保管の際のタイヤの【置き方】です。
タイヤメーカーのHPをみるとメーカーによって多少の差はありますが、主には
ホイール付きは《横積み(平積み)》、を推奨してます。
≪ホイール付きのタイヤ≫は 横積み。タイヤの重みで接地面が変形するのを防ぐのが理由です。
なお、横積みする場合、気を付けたい事が2点。
タイヤの空気圧を普段の半分くらいに抜いておく。
ゴムの成分がタイヤ表面に出てきて床などに色移りする可能性もあるので、床などに直置きではなくスノコや段ボール等を敷いてから置くと良い。特に‘‘スノコ‘‘は通気性もよくなるのでおススメです。
上記の内容は地域や環境によって、異なる場合はありますが、スタッドレスタイヤに寿命があることだけは事実です。使用される方が寿命をキチンと気にされて、冬場の事故が少しでも減ることを願っております。
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