カーバッテリーを自分で交換する方法と絶対守るべき注意点とは?
2016/02/17
YMOTOHASHI
2016/07/07 更新
ウォーターポンプという部品をご存知ですか?あまり聞きなれない部品ですがウォーターポンプはエンジンにとって大切な部品です。しかもある程度の距離の走行で交換の必要があるのはあまり知られていません。今回はそんなウォーターポンプと交換の必要性をまとめてみました。
「ウォーターポンプ」とは車のラジエター液をエンジン内に循環させる為についている部品で、エンジンにとってとても重要な役割をしています。
これがウォーターポンプ
ウォーターポンプは一般的にこのような形をしています。
エンジンは常に熱を発生しているために冷却するための仕組みがないと、熱くなりすぎて本来の性能を発揮できないばかりか壊れてしまう可能性があります。
ラジエター液の流れ
そうならない為にはラジエター液をエンジン内に循環させることでエンジンの温度上昇を抑えなければなりません。
その為の重要な部品が「ウォーターポンプ」になります。
次にウォーターポンプの構造について説明いたします。
ウォーターポンプ構造図
ウォーターポンプの構造は大きく分けて5つに分かれます。
ウォーターポンプを駆動させる部品が付く部分です。ここにプーリーという部品を介してベルトで回転させます。
プーリ画像
この様なプーリーがフランジに取り付けられます。
このプーリーにベルト(ファンベルトやタイミングベルト)が付きます。
通常ベアリングと呼ばれる部分です。回転するウォーターポンプの軸受け部でベアリングが構成されています。このベアリングに不具合が生じるとウォーターポンプは正常に回転出来なくなるので交換が必要になります。
ウォーターポンプを構成するボディ部。現在使われているウォーターポンプのほとんどがこの部分はアルミ製です。
外側とラジエター液側を遮断する部品です。ここが劣化等の不具合が生じると外側にラジエター液が漏れ出します。この場合もウォーターポンプの交換が必要です。
水を送り出すウォーターポンプの重要な部分です。
インペラ―部画像
この部分が回転してラジエター液を送り出しています。
インペラ―の羽の部分が腐食等によって欠けてしまったり無くなってしまうと、ラジエター液を循環で出来なくなってしまいます。もちろんそうなれば交換が必要です。
ウォーターポンプは基本的にこのような部品で構成されています。
ウォーターポンプは通常エンジンの前、または横側(クランクプーリー側)に付いています。
エンジンの図
タイミングベルトを使用している車の場合はこのような感じでウォーターポンプは付いています。
最近はタイミングベルトではなくチェーンを使用している車が多いですが、ウォーターポンプの付いている場所はほとんど同じです。
ここまででウォーターポンプの構造や必要性がなんとなくでも理解していただけたと思います。
ウォーターポンプが機能しなくなってしまうと言うことはエンジンの温度上昇(オーバーヒート)に繋がり、最悪の場合はウォーターポンプの交換だけでなくエンジン本体の修理までもが必要になってしまいます。
エンジンを交換した方が・・・なんて場合も。
ウォーターポンプ 新旧画像
この様に見た目にも違うのですが走行距離や年数に寄っても劣化してきます。
ウォーターポンプに不具合が生じた時は当然ですが、もしもの大きなトラブルにならないためにもある程度の時期になったら交換をお勧めします。距離的には10万キロ、年数では10年以前の交換が目安かと思います。
ではウォーターポンプの不具合とはどんな状態なのか?ウォーターポンプの距離や年式以外で交換が必要となる目安を紹介します。
まず最初は軸受け部近辺からの漏れ、この部分からのラジエター液の漏れ(にじみ)は一つの目安になります。
ラジエター液漏れ
ラジエター液がウォーターポンプから漏れ出していた画像です。
ウォーターポンプの水抜き穴と言われている部分や軸から漏れ出している場合は、この様に結晶のようなカスが(ラジエター液が漏れて乾燥してを繰り返すので)あったり、湿っていたりしているので交換の目安になります。
その2として軸受け部の不具合があります。
ベアリングの破損
先ほども説明しましたがウォーターポンプの回転を支えている部分にベアリングがあります。
このベアリングはエンジンが回転している間は常に回転しているので当然消耗します。消耗したことによりスムーズに回転できなくなってしまい最悪は回転できなくなってしまう(固着)、ベアリングの破損で軸がぶれてベルトが外れてしまうなどの症状が出てしまう事があります。
そのような時は事前に異音が感じられる場合があります。ベルト鳴き等の音や回転音がおかしいなどの症状で判断できる時もありますので、これも目安になります。
最後もラジエター液の漏れなのですが、先ほどとは少し違います。
ラジエター液もれ その2
この様にウォーターポンプ本体から漏れているのではなく、ケースやエンジンの合わせ面からの漏れの場合もあります。
合わせ面のパッキンやガスケットを交換すれば漏れは止まりますが、交換するのにはウォーターポンプの脱着が必要なので、よほど距離や年数が過ぎていい場合以外は同時交換をお勧めいたします。
いくつかの交換目安の事例を上げさせていただきましたが、これで全てではありません。この他にもエンジン水温の上昇やヒーターの不具合でも判断できる場合もあります。ですがそれらの症状の原因が全てウォーターポンプとは限らないので注意してください。
ウォーターポンプの交換費用は一概には言えません。車種によって部品代や交換工賃の値段が違うからです。
安い物で数千円から数万円と幅がありますが1万円前後が一般的かと思います。ウォーターポンプの交換する部分が表側だけなのかそれとも裏側の部分までを交換するのかやウォーターポンプの大きさ等で前後します。交換するのに必要なラジエター液等が別途必要になります。
こちらも数千円から数万円と幅がありますが、こちらもウォーターポンプの駆動方法等によって違います。タイミングベルトを使用している軽自動車で2万前後かと思います。
上記からすると交換するのに必要な費用はやはり3万前後からかとなりますが、最近ではそれほど必要ない車種も増えています。タイミングベルトなどウォーターポンプの交換で付随となる作業が追加となる場合もあります。
※上記は凡例なので金額は参考程度に見ておいてください。
今回はウォーターポンプとその交換の必要性等についてまとめさせていただきました。
ウォーターポンプがエンジンにとって重要であり交換も必要な部品なのかがご理解いただけたらと思います。
修理交換はプロの判断を
最終的な交換の判断はしっかりとした整備士にお任せした方が良い思います。
なかなかエンジンの中で見ずらいところでもありますし、交換もプロにお願いしないとできない場合が多いです。
今回のまとめはあくまで目安ですので、後々のトラブル防止にも是非プロの診断を!
この記事に関する記事
Copyright© 運営事務局