ターボ車特有の甲高い音！　ブローオフバルブの効果ってどんなもの？

まずはじめに、ブローオフバルブとはどのようなパーツなのかを解説しましょう。

ターボ車であれば、ほぼ確実にブローオフバルブは装備されています。
しかしながら純正では、大きな音は鳴りませんよね。

さて、ブローオフバルブの効果と、スポーティな音が出る仕組みとは一体どのようなものなのでしょうか？

ブローオフバルブとは、ターボで過給された過給器圧を解放するパーツの一つです。
本来はターボチャージャーで発生するサージングをバックタービンの圧を逃すことで防いで、タービンブレードを保護するのが目的です。
純正で装備されているブローオフバルブのほとんどは、タービンブレードの保護を目的としています。
そして次にレースカーにおけるブローオフバルブの役割ですが、
これは言うまでもなく、アンチラグシステムのひとつです。
ターボ車はブースト圧をかけて走行している時、一旦アクセルオフにした後オンにした瞬間など、
ブースト圧が落ちて、再加速がもたついてしまいます。
それを可能な限り落さないようにするためにブローオフバルブが活躍するのです。

ターボ車の走行で、時々独特の「プシュー」や「キューン」という音を聞いたことがありますでしょうか。ブローオフバルブでは、吸気側の配管に一定の圧力が掛かった場合に空気を外に出す弁が付いています。その圧縮された空気がアクセルオフと共に抜ける(解放される)音なのです。
とてもスポーティな音ですよね。

本来であれば、圧縮した空気は、インテークパイプに戻る仕様になっています。
その為、音はあまり外に出ることはありません。
純正で音が発生しないのはこの為です。

圧縮空気をインテークパイプに戻さない仕様を「大気解放型」といいます。
特有の音が発生するのはこの「大気開放型」です。

ブローオフバルブは、様々なパーツメーカーから出ています。
ここで、参考として各メーカーの音を比較してみましょう！

尚、大気開放型は車検通りません。
ただ、メーカーによってはサクションリターンキットとブローオフバルブがセットになっており、
サクションリターンキットを併用することで、インテークパイプへ圧縮された空気が戻る仕様にできますので、車検対応となります。

純正でも装着されているブローオフバルブですが、強化品に換えるメリットとデメリットは何なのでしょうか？
ここで解説します。

まずはメリットから。
①大気解放型にして、アクセルオフ時の音を楽しむことができる。
②目立つ
③サーキット等、全開走行をする場合、レスポンスが向上する。

など・・・
街乗りをする方にとっては、音以外のメリットはなさそうです。
音が最大のメリットということですね！
車検は通りませんが。

続いてデメリットです。
①：大抵の場合、ブローオフのみをポン付けで取り換えることになるので、
　　大気解放ですと、その圧力をインテーク外に放出してしまいます。
　 エアクリーナー直後のエアフロセンサーで図った吸気量と実際の吸気量が変わる為、
　 過給圧やタイミングが合わない場合もある。(エンジンストールする)
②：①と同じ理由で、アイドリング不調が起こる場合があります。
③：音を出したいが為に余計にアクセルを踏んでしまい、燃費が落ちる。

など・・・
うーん・・・、エンジン寿命等にも影響がありそうですので、装着する時は気を付けなければいけないことが多そうです。

尚、HKSからは音を楽しみたい方向けに、
ブローオフバルブ装着時のエンジンストールを防止するパーツも販売されています。

ブローオフバルブについてまとめてきましたが、いかがだったでしょうか。
ここを見てくださった方は、ブローオフバルブの音を楽しみたい方が多いのではないでしょうか。

しかし音を楽しむ為には、様々な問題をクリアする必要がありそうです・・。
この記事を見て、パーツを付けようと思った方も思わなかった方も、車の事を考えてパーツ選びをしてくださいね。

ここまで有難うございました。