2016/03/29 更新
エンジンオイルのグレードってあるけど一体何なの?基準は何処?
エンジンオイルの容器などの側面にSHやGF-1などの文字列が書いてありますよね?あの文字列はそのエンジンオイルのグレードを表しているものなのです。困ることはないけどエンジンオイルのグレードが何なのかを知りたい。そんな人のためにその内容をご説明します!
エンジンオイル グレード
まずエンジンオイルのグレードには2つの種類があります。一つはアメリカ石油協会(American Petroleum Institute)が定めたAPI規格というグレード基準と、もう一つ国際潤滑油標準化認定委員会(International Lubricant Standardization Approval Committee)が定めたILSAC規格というグレード基準があります。エンジンオイルのグレードは一見すると複雑そうではありますが、一度知ってしまえば単純明快で分かりやすいものです。
APIのグレード基準に適合したエンジンオイルに付けられるマーク
エンジンオイル グレード
普通自動車用エンジンオイルにおけるAPIのグレード規格はSA、SB、SCと始まり、SNまでのグレードがあります。これは簡単に説明するとそのエンジンオイルの品質を示しており、SAが最低品質のグレード、SNが最高品質のグレードとなります。
ちなみにディーゼルエンジン用のグレードにCA~CF、CF-4という形のグレードもあります。
ILSACのグレード規格に適合したエンジンオイルに付けられるマーク
エンジンオイル グレード
ILSACのグレード規格はGF-1~GF-5までのグレードが存在し、APIのグレード規格の性能に加え、省燃費性能を示す規格になります
エンジンオイルグレードの対応表
エンジンオイル グレード
エンジンオイル グレード
エンジンオイル グレード
何故エンジンオイルのグレードだけでこんなに多くの種類があるのかということを説明いたしましょう。
これは車自体の技術が時代とともに発達したこと、車の用法がそれぞれ違うことが要因となっています。古い車には低グレードの低性能なエンジンオイルで事足りますが、最新技術を詰め込んだような車には、やはり高性能である高グレードのエンジンオイルが必要になります。
エンジンオイル グレード
エンジンオイルは確かに使っていれば少なくなっていきますが、それは決して消費しているのではなくエンジン内をぐるぐるとまわっている最中に燃えてしまったりと何らかのタイミングでエンジンオイルが抜けていってしまっているというだけのものなのです。
本来ならばエンジンオイルの交換時には、古いオイルを一旦全て抜いて新しいオイルを入れるという手順になりますが、この時に減った古いオイルを残したまま、新しいオイルを継ぎ足して混ぜてしまうようなことをしてしまうと、例えグレード上で上のエンジンオイルを足していても、古いエンジンオイルの方と同程度の性能しか出せません。それどころかエンジンに負担をかけてしまうでしょう。
エンジンオイル グレード
あれはSAE(アメリカ自動車技術者協会)が定めたエンジンオイルのグレード、というよりは規格です。
ここまで説明してきたAPIとILSACはそのエンジンオイルがどれだけの能力、または品質を持っているかということを示すものでしたが、SAEの規格は、そのエンジンオイルがどういった温度でどれだけの粘度を持っているか、どういった温度にに向いているかというものです。
エンジンオイル グレード
左右の数字の部分を見て下さい。左の数字はどれだけの低温(冬やエンジンをゆったりと使っている時)までなら粘度を保っていられるかという数字で、右側の数字はどれだけの高温(エンジンの高速回転時や夏場など)までなら粘度を保っていられるかという数字です。
エンジンオイル グレード
あなたの車の適正オイルグレードに合ったもの、あるいはそれ以上のものであり、かつ季節やドライビングスタイル(スポーツ走行をする、頻繁に高速道路を使うなど)や季節、気候に合わせたオイル選びをしましょう。エンジンオイル選びはエンジンの寿命に直結する事項の一つです。愛車に快適に乗り続けるためにも、是非エンジンオイルはしっかりと選びましょう。